2023.04.23
レポート
ここ数年、キッチンや洗面、壁面等あらゆる場所に使える素材として注目されている新仕上げ材、FENIX(フェニックス)。
2013年にイタリアのArpa(アルパ)社で開発され、イタリアではすでに定着しつつある最新素材です。
しっとりとしたマットな仕上げと、お手入れのしやすさが評価されています。
EuromobilのキッチンでもFENIXを扉やカウンター材に使え、大阪ショールームにはFENIX NTM Ingo BlackとDoha Bronzeを使ったキッチンを展示しています。
FEINIX材の特徴は、表面についた小さな傷を熱で修復できる点です。
今回はその熱修復を実際にやってみました。
【素材】
FENIX NTM TH22mm
・Ingo Black
・Bromo Grey
【傷】
まずはフォークで傷をつけます。
かなり力をいれて擦ったり叩いたりましたが、表面にうっすらと線が入る程度でした。
上部にライン状の傷が入っています
拡大
【修復】
方法はFENIXの本国サイトを参照しました。
①キッチンペーパーを傷の上に置き、上から霧吹きでまんべんなく濡らします。
②アイロン(弱~中温)で10秒程抑えます。
アイロンの温度は、一般的な家庭用アイロンの「弱」80~120℃で十分でした。
30秒以上あてるのはお控え下さい。
③乾拭きして仕上げます。
【結果】
綺麗に傷が消えました。
質感、光沢ともに変化ありません。
続いて同じFENIX NTMのBromo Grey色で試してみました。
同様に傷をつけます
キッチンペーパーを置き、霧吹きで濡らします。
修復後。同様に傷が消えています。
【メラミンスポンジ】
FENIXの公式サイトによるとメラミンスポンジも使用可とのことだったので、試してみました。
傷をつけます。
メラミンスポンジでこすります。
修復後。概ね傷は消えていますが、うっすらと痕跡が残っています。
実験結果により、アイロンの熱で表面の傷が綺麗に消えることが確認できました。
元々メラミンや塗装に比べて仕上げの硬度が高いため、フォークで力いっぱいひっかいてもスクラッチは付きますが、表面の仕上げ材が剥がれることはありませんでした。
そもそもの耐久性に加え自分で傷を修復できる点は、キッチンやカウンターなど日常使いで摩耗が避けられない箇所に適していると感じます。
素材はメラミン材と同じように加工することができ、パネルサイズはFENIX NTMで3050×1300(大判は4200×1600)mm、厚みは0.9~12mmまでラインナップされています。
カラーラインナップも豊富で、イタリアンセンス感じる絶妙な色味です。
→FENIX本国サイト
補修方法の動画も公開されています。
YM