Euromobil

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2011.07.29

その他

明治屋ビル

セミの声が聞こえてきていよいよ夏本番です。7月ももう終わりです。

久しぶりの更新ですが、今日はEuromobil大阪のショールームがある、明治屋ビルについてです。

この明治屋ビルは私の心を躍らせる、とても素敵なビルなのです。
知っている人は知っている、少し有名な建物です。

というのも、大正13年から87年もの間ここに建っているこのビル、日本の近代建築を牽引した曾根達蔵と中條精一郎という二人の人物によって設計されているのです。

曾根達蔵と言うと、イギリス人建築家ジョサイアコンドルの日本弟子の一人で、辰野金吾の同胞でもあります。
辰野金吾と言えば、東京駅や大阪中央公会堂の設計者として有名です。

明治屋という名前がついているのは、幼い頃の私にとっては他では買えないようなおしゃれな輸入品を売っているという印象の、「明治屋」のビルとして建てられたからです。

そんな会社のビルだとすると、大正当時に建てられた当時は今と比べ物にならないくらいとてもお洒落で時代の先端だったことだろうと思います。
建設当時はオフィスビルなんてほとんど存在しなかった時代でしょうから。

今回はこのビルで働いている私たちにしか分からない、この建物の内側を紹介したいと思います。

まずはこちらです。

ショールームを訪れてくださる方に見ていただきたいもののひとつです。
1階のエレベーター横に、大きな額縁があります。

その中にあるのがおそらく建設当時の仕様書だろうと思われます。

紙も少し傷んでいますし、カタカナ文字の並びに時代を感じます。

「建築様式ハ近世ルネツソンス式トス」・・・

この中には各階の図面も並んでいて、

学生の時に建築資料集成でみたようなオフィスビルの歴史を感じる図面です。

1階は小売り店舗(明治屋)、2階は飲食店、3階からは貸事務所となっていて、当時は現代でいうところの複合商業施設ともいえる存在だったのでしょうか・・・
なんて思いを馳せてみるのも楽しいものです。

続いてこちらです。

お客様にはエレベーターを使って5階まで来ていただくことがほとんどですが、この階段もとても味があります。

むき出しの鉄骨にテンポよく並んだ溶接がアクセントになっています。

続いて、明治屋ビルの窓です。
窓の桟は、今はペンキで何度も塗り替えられていて部屋ごとに色が違ったりもします。

この部屋は緑色ですし、

この部屋は白い桟です。

窓ガラスは、向こう側を見通せる透明なガラスではなく、亀甲型にワイヤーが編まれた半透明のガラスです。
明るい光を取り入れながらも外の世界とは一線を画す感じで、ショール―ムの凛とした雰囲気を作ってくれているようです。

もしこのガラスが透明な窓ガラスだったら、、、ショールームの雰囲気は全く違っていたでしょうね。

最後に、こちら。


かつて金庫室として使われていた小部屋の入口についている、扉です。
ショールームのなかにあります。

見た目通り、重いです。今は扉として開け閉めして使うことはありませんが、ショールームを彩るポイントの一つになっています。

扉の表側には船の舵取りのようなハンドルやダイヤル式のカギがついていたりします。
裏側は、ガラス張りの表面からドア内部の構造が分かるようになっていて、ハンドルを回してみたくなります。
(今はハンドルもダイヤル鍵も動かないのが残念ですが。。。)

この重厚な金庫の鍵をかけて使っていたことを想像すると、ハリーポッターのグリンゴッツ銀行のワンシーンのようで、夢がありますね。

ショールームにお越しいただいたお客様には、Euromobilのキッチンはもちろん明治屋ビルを隅々まで楽しんでいただけると思います。

少しでしたが、明治屋ビルの紹介でした。

さて、終わりになりましたが、イタリアEuromobilのHPには世界各地のEuromobilショールームが紹介されています。
大阪ショールームの写真もあるので、是非見てみてください。

こちら。

T.O.

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