2018.01.21
お知らせ
昨年の新製品の発表と共に、Euromobilのスローガンが“LIVING AND COOKING”から“KITCHEN ATMOSPHERE”に新しくなりました。
スローガンは、言わばEuromobilの精神性を表した言葉でもあります。
今回は、Euromobilがこれまで掲げてきたスローガンの歴史とその言葉に込められた思いについて、ご紹介したいと思います。
Euromobilの創業は1972年ですが、最初のスローガンが誕生したのは、1999年の”A MODO MIO”(ア モード ミオ)です。
英語でMY WAY。自分のスタイルという意味です。
”A MODO MIO”により、キッチンを選ぶのは「私」という強い個の意志を表現しました。
その後、ほんのわずかな期間ですが、”MULTIPLICITY=INDIVIDUALITY”(直訳すると”多様性=個性”)というスローガンが現れました。
当時のカタログから写真を抜粋しました。(スキャンしたので見にくいですが、ご容赦ください)
写真からもレイアウト、カラー共にとにかく個性的という印象で、”自分のスタイル”や”多様性、個性”というコンセプトが伝わってきますね。
さらに、2004年には”MULTIPLICITY=INDIVIDUALITY”から”LIVING AND COOKING”に置き換わりました。
”LIVING AND COOKING”は2004年から昨年までの13年間、長く親しまれてきたスローガンで、生活することと料理をすることの調和を意味しています。
というのも、Euromobilでは常に“ウォークスルーキッチン”を提唱し、デザイナー達がプランを考えています。
ウォークスルーキッチンとは、キッチンを行き止まりの場所に作るのではなく、皆がキッチンスペースを通り抜けたり回遊することができるキッチンのことです。
そうすると、キッチンは他の空間から切り離された場所とは考えにくくなり、キッチンが家の中心となるプランニングが出来てきます。
”LIVING AND COOKING”は空間のことだけを指すのではなく、「能く生きる」ライフスタイルを表現しています。
皆でキッチンを囲んで談笑している姿からも、まさしくキッチンが家の中心となっているプランなのが見てとれます。
”A MODO MIO”、”MULTIPLICITY=INDIVIDUALITY”、”LIVING AND COOKING”
この3つのスローガンは、それぞれ表層の意味は異なりますが、根底には統一した意思があります。
多様性、個性、ライフスタイル、生活習慣。いろいろな国に住む、いろいろな人々。
キッチンに入るのは女性という古い価値観からへの脱却や、キッチンは他の生活空間から隔離された場所という古い決まりごとからへの脱却など、どんな生活を送っている人にもその人の個性が表現されるキッチンとスペースを作ることを、Euromobilは使命としてきました。
現在Euromobilは、さらに自分たちが目指しているものをマーケットに向けて明確にしなければならないと感じています。
単にキッチンとしてのスペースを作るだけではその使命が達成されたことにはなりません。
それをどういう形で表現するのか?という問いへの回答が、新しいスローガンである”KITCHEN ATMOSPHERE”です。
ATMOSPHEREとは、雰囲気、気分、ムード、意識などそのシーンによって言い換えることができ、共有できるものを指しています。
新しいカタログには、ATMOSPHEREを体現した様々な家が紹介されています。
下の写真は、海辺のヴィラを想定し、キッチンだけではなくほかの場所の間取りをイメージできるよう外観も掲載されています。
またこういったATMOSPHEREをお気に召した方のために、使用している寸法や仕上げ・色、ハンドルなどの具体的な記載があります。
キッチンとそのスペースだけを考えるのではなく、家全体の雰囲気を考慮してキッチンをプランして欲しいというEuromobilの願いが込められています。
Euromobilが提唱するように、家全体の雰囲気を共有してキッチンを提案することが出来たら、
日本の家づくりはより魅力的なものになっていくと感じます。
そして、その実現に向けて、日本での販売を担う私共も努めていかなくては!と改めて思いを強くしています。
今年の4月にはミラノサローネでユーロクッチーナのキッチン見本市が開催されます。
Euromobilがどのような展示をし、何を世に問うのか。
まだ少し先ですが、今から楽しみです。
HM